序章:私たちの東アジアへ

「東アジア」

この言葉から、あなたが一番先に思い浮かべたものは、何だろうか。

特定の国が一番先に思い浮かぶのはもちろん、食べ物や、特定の身近な人、ニュースで耳にした政治の片りん、足を運んだことがあれば、その国の景色。

もしくは音楽や、ドラマかもしれない。

そのどれもが、私達iEAがこれからの時代を創る上で、優劣なく、欠かせないと思っているものだ。

なぜならあなたがそれぞれ思い浮かべたものが、これまでの環境や経験の中で見た事、聞いた事、感じた事に紐づいていて、その1つ1つが、誰にも否定できない、あなたの真実だからである。

わたしたちiEA* 、I am East Asia、が願うのは、そんな一人一人が大切にしている、それぞれの異なる「東アジアのアイデンティティ」を抱きしめて、ある特定の話題に捉われず、これからの未来を社会全体で作っていくことだ。

そんな社会を目指し、Z・ミレニアル世代の若者を共同著者とした、東アジアの社会・政治・経済・文化を題材とした書籍の出版を目指す形で、まずはnoteでの発信を広く社会的に行っていくこととする。

知識は力であるが、きらきらに磨き上げられたものだけが、価値のあるものではない。

磨き上げる途中の、若い世代の経験を折り重ねた言葉たち。その言葉が放つ未来への期待と、挑戦が、このnoteに集まり、彩る事だろう。

アイデンティティの数だけ、私たちは発信を積み重ねたい。

一方で、noteの発信や、書籍は「対話のベース」をつくる足がかりでしかない。

その次にあるのが、書籍を活用しての「協働」。

書籍を通して知る様々な著者の経験・知見から、等身大の次世代が見つめる東アジアについて個々人が知る機会を創出したい。

機会の創出があれば、その先に、また新しいアイデンティの創出や、コミュニティが生まれる。

コミュニティが生まれるという事は、プロジェクトメンバーだけに限らない、この活動の広がりを意味する。

各所でそれぞれの「わたし」の東アジアに付随した多様なコミュニティが形成されることを、願いたい。

いづれ、私たちの言葉が、言葉と国の境を超えて、届くように。

まずは言葉が紡ぐ東アジアのアイデンティティを、始めよう。

*iEAとは

Bai Xian Asia Institute(香港を拠点に置く財団)の関係者で作られ たプロジェクトグループ。東アジアのアイデンティティをテーマにした本の出版を目指して2021年にOBOG4名で形成された。2022年2月に都内にて「青年たちが綴る東アジアへ> の思い」という題で写真展を開催し、現在出版を目指してオンラインメディアnoteにて発信を行っている。